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ChatGPTを使っている社長がClaudeを始めるなら|30分でできる初期設定

ChatGPTとClaudeを併用する社長の初期設定を表現した、黄色い破線で囲まれた空席の経営者用チェア

この記事の立場について
株式会社JPWは、ChatGPTとClaudeの両方を毎日業務で使っています。Anthropic社・OpenAI社のどちらからも報酬を受け取る関係ではありません。

「ChatGPTはもう使っている。でもClaudeも気になる」

そんな社長に向けて、ChatGPTはそのまま残し、Claudeを「判断の右腕」として追加するための初期設定をまとめました。所要時間は30分ほどです。

そもそもClaudeとChatGPTは何が違うのか、なぜ併用するのかは「中小企業の社長がClaudeを使うなら|手堅い判断をしたい社長のためのAIエージェント」で解説しています。


先に結論:この5ステップで終わります

ステップやること時間の目安
1アカウントを作る(最初は無料でOK)5分
2ChatGPTの記憶をClaudeに引き継ぐ5分
3「自分はどんな社長か」を書いておく10分
4会社の前提を「プロジェクト」にまとめる5分
5必要な機能を確認する5分

ポイントは、Claudeに最初から「うちの会社の事情」を知っておいてもらうことです。Claudeの強みは、文脈をつかみ、つかみ続けることにあります。前提を渡しておくほど、その強みが生きてきます。


ステップ1:アカウントを作る

Claudeの公式サイト(claude.ai)から、メールアドレスかGoogleアカウントで登録します。スマホアプリもあります。

最初は無料プランで十分です。 1〜2週間使ってみて、「毎日相談したい」と思えたら有料プラン(Pro)に切り替えてください。

会社のメールで登録するか、個人のメールで登録するか
あとで社員にも使わせる可能性があるなら、会社のドメインのメールアドレスで登録しておくのがおすすめです。法人向けプランに移るときに管理がしやすくなります。

ステップ2:ChatGPTの記憶をClaudeに引き継ぐ

ChatGPTを長く使っていると、「自分の仕事」「会社の業種」「好みの書き方」などをChatGPTが覚えています。これをClaudeにも引き継げます。

手順

  1. Claudeの画面左下にある自分の名前をクリックし、「設定」を開く
  2. 「メモリ」を開き、「インポートを開始」をクリックする
  3. 表示されたプロンプト(指示文)をコピーする
  4. ChatGPTを開き、そのプロンプトを貼り付けて送信する
  5. ChatGPTが出力した文章をコピーし、Claudeのインポート画面に貼り付けて「メモリに追加」をクリックする

画面に「メモリ」が見当たらない場合は、旧画面の可能性があります。その場合は「設定」→「機能」→「メモリ」から「インポートを開始」を探してください。詳しい最新手順は、Anthropic公式ヘルプ「Import and export your memory from Claude」でも確認できます。

知っておきたい注意点

  • 引き継がれるのは「要約された記憶」だけ:ChatGPTとの過去の会話そのものは移りません。
  • 反映まで少し時間がかかることがある:登録後すぐに見えない場合は、時間を置いて確認してください。
  • 必ず中身を確認する:この機能は試験的な位置づけです。登録後、Claudeが何を覚えたかを確認し、間違いがあれば直しておきましょう。
  • 仕事に関係する情報が優先される:純粋に個人的な情報は取り込まれないことがあります。

引き継ぐ前に、ChatGPT側の記憶を見直す
古い情報や、社外に出したくない情報が混ざっていないか、ChatGPTの設定画面で一度確認してからインポートするのが安全です。

ステップ3:「自分はどんな社長か」を書いておく

ChatGPTの「カスタム指示」にあたる設定です。Claudeでは、「設定」内の「Instructions for Claude」に、自分のことと、答えてほしい形を書いておきます。この指示は、原則としてすべての会話に適用されます。

書き方の例(そのままコピーして書き換えてください)

【自分について】
・内装工事会社の代表。社員15名。創業20年。
・ITは詳しくない。専門用語は使わず説明してほしい。
・判断に迷ったときの相談相手として使いたい。

【答え方】
・結論を先に。理由はそのあとに短く。
・私の案に問題があれば、遠慮なく指摘してほしい。
・「わからない」ことは、わからないと言ってほしい。
・法律・税務・労務は一般論にとどめ、専門家に確認すべき点を明記してほしい。

特に大事なのが、「問題があれば遠慮なく指摘してほしい」の一文です。社長に意見を言える人は、社内に多くありません。Claudeを「イエスマン」にしないための設定です。

設定場所や役割の違いは、Anthropic公式ヘルプ「Understanding Claude's personalization features」を参照してください。

ステップ4:会社の前提を「プロジェクト」にまとめる

Claudeには「プロジェクト」という機能があります。テーマごとに部屋を作り、その部屋に資料や前提を置いておける機能です。無料プランでも利用でき、2026年9月時点では最大5つまで作成できます。

社長におすすめなのは、まず「経営相談」という部屋を1つだけ作ることです。

部屋に入れておくと効果が大きいもの

  • 会社概要(事業内容、社員数、主な取引先の業種)
  • 今期の方針や目標
  • 最近悩んでいること(箇条書きで十分)

こうしておくと、その部屋での相談は、毎回会社の説明をしなくても前提を踏まえた答えが返ってきます。ChatGPTから移って最初に「違う」と感じやすいのが、この部分です。

入れてはいけないもの
顧客の個人情報、従業員の給与明細、未公開の契約書原本などは入れないでください。何を入れてよいかは、社員に使わせる前に社内ルールとして決めておきましょう。

プロジェクトの最新仕様は、Anthropic公式ヘルプ「How can I create and manage projects?」を参照してください。

ステップ5:必要な機能を確認する

Claudeは画面更新が頻繁です。すべてを同じ場所でオンにするわけではないため、次の3点を順番に確認してください。

機能何ができるか確認方法
ウェブ検索最新の情報を調べて答える新しい画面では必要に応じて自動検索。旧画面では会話欄の「+」から有効化
コードの実行とファイル作成表やグラフ、資料ファイルを作る「設定」→「Capabilities」でオン
アーティファクト動くWebツールや画面を作るコード実行とファイル作成をオンにしたうえで、会話で作成を依頼

3つ目のアーティファクトが、コードを書けない社長でも社内ツールを作れる入り口です。「日報の数字を入れたら週の合計が出る画面を作って」と頼むだけで、動くものができあがります。

詳しくはAnthropic公式ヘルプの「Enable and use web search」「Create and edit files with Claude」「What are artifacts and how do I use them?」を参照してください。

余裕があれば:いつものツールとつなぐ

GmailやGoogleカレンダー、Googleドライブなどを「コネクタ」でつなぐと、Claudeがメールや資料を読んだうえで相談に乗ってくれます。

ただし、最初の1か月はつながなくてかまいません。 まずは会話だけで使ってみて、「この資料を毎回貼るのが面倒だ」と感じたらつなぐ、という順番で十分です。


設定が終わったら:ChatGPTと同じ質問をしてみる

違いを体感するいちばんの方法は、同じ質問を両方に投げてみることです。おすすめは次の3つです。

  1. 「来期、新しい事業を始めるか迷っている。背景はこう。反対の立場から意見がほしい」
    前提をどれだけ踏まえて、現実的な指摘をしてくるかを比べます。
  2. 「この契約書を読んで、気になる点を挙げて」(社名などは伏せて)
    長い書類の読み込みと、指摘の筋の良さを比べます。
  3. 「会社の新しいサービス名のアイデアを20個出して」
    こちらはChatGPTのほうが面白い案が出ることが多いはずです。

3つ目をあえて入れているのは、Claudeが万能ではないことを確かめておくためです。得意・不得意がわかると、使い分けが自然に決まります。

ChatGPTとの役割分担の目安

場面使うAI
判断の相談、壁打ちClaude
長い書類のチェックClaude
社内ツール作りClaude
アイデアを広げるChatGPT
画像を作るChatGPT
ブラウザ操作などの作業の自動化ChatGPT

JPWでは、「広げるのはChatGPT、絞って決めるのはClaude」という使い分けに落ち着いています。

併用するときの注意点

同じ情報を2か所に入れることになる

ChatGPTとClaudeの両方に会社の情報を入れると、管理する場所が2つに増えます。 「どちらに何を入れたか」をメモしておき、辞めた社員のアカウントや古い情報の整理を忘れないようにしましょう。

記憶の同期はされない

メモリの引き継ぎは、その時点の1回きりです。その後ChatGPTに教えた内容は、Claudeには自動では反映されません。会社の大事な前提は、どちらかのAIではなく自社の資料として持っておくのが安全です。

1つに決め打ちしない

AIの優劣は数か月で入れ替わります。今回の初期設定は、特定のAIに依存しないための準備でもあります。会社の前提を文章にまとめておけば、次にどのAIが出てきても、同じように引き継げます。


よくある質問

Q. ChatGPTの有料プランは解約したほうがいいですか?

すぐに解約する必要はありません。1か月ほど併用して、どちらをどの場面で使っているかを見てから決めてください。

Q. 無料プランでもメモリの引き継ぎはできますか?

2026年9月時点では、無料プランでも利用できます。Web版またはClaude Desktopから設定してください。

Q. ChatGPTとの過去の会話はClaudeで見られますか?

見られません。引き継がれるのは要約された情報だけです。過去の会話を残したい場合は、ChatGPT側でデータをエクスポートして保管してください。

Q. スマホだけでも設定できますか?

アプリからも設定できますが、プロフィールやプロジェクトの文章を書く作業はパソコンのほうが楽です。最初の設定だけはパソコンでの作業をおすすめします。

Q. 社員にも同じ設定をさせるべきですか?

まずは社長が1か月使ってからにしてください。社長自身が「どこに効くか」をつかんでいないと、社員に何を使わせるべきか判断できません。

まとめ:前提を渡すほど、Claudeは右腕になる

  • ChatGPTはそのままで、Claudeを「判断の右腕」として追加する
  • メモリの引き継ぎで、ChatGPTに教えたことをClaudeにも渡せる(要約のみ)
  • Instructions for Claudeには「遠慮なく指摘して」と書いておく
  • 会社の前提は「プロジェクト」にまとめておく
  • ウェブ検索・ファイル作成・アーティファクトの利用方法を確認する
  • 会社の大事な前提は、AIではなく自社の資料として持っておく

設定そのものは30分で終わります。大事なのはその後の1か月です。毎日1回、判断に迷ったことを相談してみる。 それだけで、自社にとってAIがどこに効くのかが見えてきます。

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